成長曲線の実際(No.1)
小柄な子どもの成長率の低下は、成長ホルモン分泌不全の可能性がある
A君は、8歳の男子で、低身長を主訴に外来を訪れました。
父親176cm、母親157cmで、親戚にも低身長の人はいません。在胎38週で骨盤位分娩でしたが、生まれたときは仮死もなく3040g、50cmとほぼ標準の大きさでした。
しかし、ミルクの飲みが悪く、離乳食もあまり良く食べる方ではありませんでした。
1歳には71cmと既に低くなっていて、常に少食でしたが、その後は3パーセンタイル前後の身長の程度で推移し ていました(図1*)。小学校に入ってからの成長は、 に悪くなっていました。
入院精査で、血中甲状腺ホルモン濃度の軽度の低下と、成長ホルモン依存性成長因子であるIGF-I (ソマトメジンC)低値が認められ、成長ホルモン分泌刺激試験などで下垂体から分泌される成長ホルモンと甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌不全と診断されました。
頭部のMRIで、垂体の低形成が認められました。
成長ホルモンと甲状腺ホルモン治療により、著明な成長促進が見られ、最終的にほぼ平均的な成人身長に達しました(図2*)。
乳幼児期の成長は主に栄養依存性ですが、成長ホルモン分泌不全性低身長症の子どもは、乳幼児期にミルクの飲みが悪かったり、少食だったりする子どもが多く、
4
歳頃にはすでに低身長になっているのが普通です。
それ以後の成長は主に成長ホルモン依存性になるので、成長ホルモンの分泌が正常な子どもは、
4
歳の身長の程度
(
パーセンタイルまたは
SD
スコア
)
で成長曲線に平行に成長していきます。
すでに 4 歳時に小柄になった子どもが、平均身長にキャッチアップしていくということは、あまりみられません。逆に成長率 悪くなってますます平均から離れていく場合には、 A 君のように成長ホルモン分泌不全性低身長症の可能性があります。
特に昔は、骨盤に分娩で生まれた子どもに、 A 君のように成長ホルモンとそのほかの下垂体から分泌されるホルモン ( 甲状腺刺激ホルモン、副腎 皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン ) が一緒に障害されることが多くみられましたが、現在ではほとんどみられなくなりました。
小柄な子どもが、幼稚園・小学校低学年の頃に成長率が悪くて、ますます平均身長から離れていくようなら、要注意です。小児内分泌専門医に相談することをお勧めします。
すでに 4 歳時に小柄になった子どもが、平均身長にキャッチアップしていくということは、あまりみられません。逆に成長率 悪くなってますます平均から離れていく場合には、 A 君のように成長ホルモン分泌不全性低身長症の可能性があります。
特に昔は、骨盤に分娩で生まれた子どもに、 A 君のように成長ホルモンとそのほかの下垂体から分泌されるホルモン ( 甲状腺刺激ホルモン、副腎 皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン ) が一緒に障害されることが多くみられましたが、現在ではほとんどみられなくなりました。
小柄な子どもが、幼稚園・小学校低学年の頃に成長率が悪くて、ますます平均身長から離れていくようなら、要注意です。小児内分泌専門医に相談することをお勧めします。
低身長は、同性・同年齢(月も)の子の多数のデータから統計的に定義されていて、背の小さい順に100人並べたときに、前から2人ぐらいが「低身長」という定義に当てはまります。
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