低身長・基礎知識
(まんせいじんふぜんせいていしんちょうしょう)
慢性腎不全性低身長症
Short stature associated with chronic renal failure
慢性腎不全性低身長症は、慢性的な腎機能低下(腎不全)に伴って身長の伸びが障害される状態です。
小児の低身長の中でも「基礎疾患による低身長」に分類されます。
概要
- 原因:慢性腎不全(CKD)
- 特徴:成長速度の低下(身長が伸びない)
- 乳児期〜思春期まで幅広く影響
なぜ低身長になるのか(重要ポイント)
複数の要因が重なります:
① 栄養障害
- 食欲低下・制限食 → エネルギー不足
② ホルモン異常
- 成長ホルモンは分泌されていても → インスリン様成長因子の作用低下(GH抵抗性)
③ 代謝異常
- 代謝性アシドーシス(体が酸性に傾く) → 骨成長が抑制
④ 骨代謝異常
- 腎性骨異栄養症(renal osteodystrophy)
- カルシウム・リン・ビタミンDの異常
診断
① 成長評価
- 成長曲線(身長SDの低下)
- 成長速度(cm/年)の低下
② 血液検査
- 腎機能(Cr、BUN)
- Ca、P、ビタミンD
- ホルモン評価
③ 原疾患の評価
- 先天性腎疾患(例:低形成腎など)
- 後天性(腎炎など)
治療
原因に応じた包括的管理が重要です:
●基本治療
- 栄養管理(十分なカロリー・蛋白)
- アシドーシス補正
- Ca・P・ビタミンD調整
●成長ホルモン療法
- 有効なことが多い
- GH抵抗性を補う形で使用
鑑別
- 軟骨無形成症(より重症)
- 家族性低身長
- 体質性思春期遅発
臨床での重要ポイント
- 「身長だけでなく成長速度の低下が早期サイン」
- 腎疾患の診断前に → 低身長が先行することもある
- 低身長外来では → “腎機能チェック”は必須項目
低身長は、同性・同年齢(月も)の子の多数のデータから統計的に定義されていて、背の小さい順に100人並べたときに、前から2人ぐらいが「低身長」という定義に当てはまります。
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